アンタ達、あたしの日常どこやった?
巻き込まれて…る?
各委員長さんとの打ち合わせに、リーダーさんとの打ち合わせ。
うきうきと動くあたしのテンションの高さはしっかりと中原くんにも伝わっていたようで。
帰りの電車の中(相変わらず同じ電車で帰ってる。だって方向一緒なんだから仕方ないじゃん)、中原くんは苦笑混じりに私に声をかけた。
「…ホント、真颯会に向いてるよね、成田さんって」
「え?」
「なんか、体育祭が動き始めてから生き生きしてるから」
「そう…ですか?」
「うん、なんか最初の打ち合わせとかは遠慮してる感があったけど、最近は楽しんでやってるのが良くわかる」
…スゴい。どこまでヒトの事観察してるんだろう中原くん。
むしろあたしが分かりやすすぎるだけなのか?
「いい体育祭にしようね」
もうお馴染みになった王子スマイル(だいぶ耐性が付いてきたけど、未だに多少ドキドキする)を振りまいて、中原くんは帰って行った。
さあ…今からがあたしの第二の仕事タイムか。
鞄からファイルと赤ペンを取り出すと、あたしはページを開いた。