アンタ達、あたしの日常どこやった?

あたしの野望


遅ればせながら、立花先生と一緒に教室に入るあたし。



あああ、皆の視線がなんかザクザクと痛い…



高津遥たちに絡まれたせいで、あたしまで変人扱いされてたらどうしよう。



そんな嫌な予感を抱えながら席についたあたし。



すかさず横からつつかれる。



「…何、」



今日も今日とて軽さ全開、って感じにニヤニヤしてる本橋律である。



「なあなあ、成田サン」



「ハイ、何でしょう本橋くん」



「高津に目ぇつけられたっぽいじゃん」



うげげっ、やっぱりその話題か。



「これから大変だぜ、アイツ一度絡んだら味しめるタイプだから」



うけけ、とタチの悪そうな笑い声と共にささやかれた言葉に、あたしは机に突っ伏した。



「そこー、うるさいぞ」



はいスミマセン立花先生。



「じゃあ、オリエンテーションの為に講堂に移動して。クラス別出席番号順に座って待つこと」



来た!オリエンテーション!



あたしはがばりと起き上がってやる気を取り戻すと、ウキウキとしながらオリエンテーションの冊子を鞄から取り出した。

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