アンタ達、あたしの日常どこやった?
あれ?何だ、真澄にしては煮え切らない言葉…
「いや…うん、麻架の熱意がスゴすぎて今まで言えへんかってんけど…確実に麻架にはライバルが出来るやろなって思って」
ライバル?そんなの想定内だ。
「そりゃ選挙なんだから、ライバルは出るでしょ」
「いや…半端無いのが1人絶対居んねん」
まあ、そいつのやる気次第やけど、と真澄は語尾をにごす。
「ちょっと真澄。ハッキリさせとこ。何がある訳?」
「ウチの学年にはな…中等部3年間連続で会長枠に入り続けた男が居んねん…」
…ちょっと待て。
「3年間?!」
つまり中1からずっとか?!
3年連続?何、その人望。
「どんな聖人よ、その凄いヤツ」
「まあ黙っとってもそのうち分かるやろし、そいつが高等部でもやる気出すかは分からんし、麻架は麻架で気張りや」
ああ、なんかすっきりしない返事だ。
しかしどんな強者だよ…三連覇の王者って。
真澄の話を聞いて以来、あたしの中ではその姿の見えないライバルがぐるぐると頭のなかをめぐるようになってしまった。