アンタ達、あたしの日常どこやった?
でもおかげさまで、あたしは生徒間はおろか、先生たちにまで顔パスで名前が通るようになってしまった。
…なんかそれも複雑って言っちゃー複雑なんだけど…
そんな怒濤のような4月を終えた5月1日。
いつものように真澄と登校してきたあたしの目に飛び込んできたのは、靴箱前の掲示板に掲示された1枚の模造紙。
"真颯選 告示"
来たあああああ!!!
立候補募集期間は本日より2週間。
投票日は5月31日、即日開票。
「待って待って麻架、アンタドコまでローファーで上がっとんの」
…あ、ここもう廊下だった。
ごめんなさい、とあたしは慌ただしく上靴に履き替えるとまた模造紙の前に飛んで戻る。
ふんふん、立候補者は真颯会会室まで。
選挙管理は前真颯会員+職員、と。
「真澄!真颯会会室ってドコ?」
「麻架、ホンマに慌てすぎやって。受付、今日の昼休みからってなっとるやん」
…あ、ホントだ。