アンタ達、あたしの日常どこやった?
こっち来て、と呼ばれて壁の前で写真撮影。
えええ、なんか緊張するよう…
デジカメのデータを見せてもらったら、案の定ちょっと緊張ぎみな顔が写っていた。
…これ、掲示されるのか…大丈夫かな…
「面接日程は決まり次第連絡するから。面接結果が出たらそこからの選挙活動は自由にね」
「じ…自由?」
「うん、挨拶運動とか演説する子も居るし、クラス回りする人も居るし、なにもしない人も居るし、自由」
…型破りっていうか…なんてフリーダムな選挙…
ああでもそっか、そういうところから既に会長たるか否か皆に審査される訳ね。
えええ、何しよっかなあ…
そんなこんなで、書類の控えを貰って、あたしの真颯選エントリーはあっけなく終わってしまった。
なんか、もっとギスギスきっちりしたイメージあったんだけど…こんなもんなのかなあ。
教室戻って、ようやくお弁当を広げると、横からパンをもぐもぐしながら毎度お馴染み本橋律が声をかけてくる。
「ねえねえ、成田サン」
「…ハイ、何でしょう本橋くん」
「真颯選、やっぱ出るんだ」