アンタ達、あたしの日常どこやった?
「それはそうと選挙活動なんだけど」
「選挙活動?」
「中等部の真颯選の人って何やってた?」
そう。完全にアウェーなあたしには、真颯選の情報が全くない。
さすがに何も知らないまま選挙活動なんて、何やって良いか分かんないし、あんま的はずれなことやりたくないし。
「うーん…何やっとったかな…」
ちょっと真澄、アンタが頼りなんだからしっかりしてくれ。
「ウチ、身内票で圭介に入れとったから何かイメージ残ってないわあ」
…マジか。
「ちょ…だからって今年まで中原くんに入れるの無しよ!」
「うんうん、今年はちゃんと麻架に入れたるから、安心しい」
…それにしても。
真澄も頼れないとなったら、どうしたもんか。
いよいよあたしアウェーじゃん。
「…あ。」
顔をしかめて悩んでいたあたしの横で、何を思い付いたのやら真澄がぽんと手を叩いた。
「…どしたの、」
「良いアドバイザー居ったわ。ついて来ぃ」
そういうと、真澄は鞄をおいたまま教室を出ていった。
ちょっと!どこ行くのよ!