アンタ達、あたしの日常どこやった?

うーん、大きな収穫得たなあ。


困ったら今度から森川さんに聞きに来よう。



さて、あたし達も帰りますかね。



「真澄。…まーすーみっ!」



がこ、っと頬杖ついていた腕を思い切り引っ張ると、前につんのめった真澄の頭が机とキス。



ごん。と鈍い音が人の減った放課後の教室に響いた。



…ごめん、 思ったより痛そうだ。



「何?!今メッチャ目の前真っ白なってんけど!?」



「ごめん、真澄。帰ろ」



「ああ、話は終わったん?」



「うん、大収穫。ありがと助かった」



「さよか、ほんなら良かったわ」



…額が真っ赤になってるよ、真澄。



さすがに申し訳なくなったあたしは、帰り道にコンビニで真澄にアイスを買ってやったのだった。



さあ、始まるぞ。



まず課題は明日の監査面接!



…あたし、何に当たるんだろ。



学長先生はやだなあ。



てか顔すらうろ覚えだし。



とりあえず、ひととおりのパターンに備えて、帰ってニュースと新聞はチェック。



それから生徒手帳と学校のパンフとサイト見て、真颯学園について再調査。



終わったら好きな作家の詳細調べて、次にあれして、これして…と。



気がついたら、あたしの部屋の外ではスズメがチュンチュン鳴いていたのだった。
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