アンタ達、あたしの日常どこやった?

戦うのは楽じゃない


翌日。いつものように高津遥を回収して帰る杉村さんと一緒にやって来た森川さんを、ギリギリの所で捕まえた。



「…面接、どうなりました?」



「ああ、私今朝終わりました」



「今朝?」



「今年は授業前に図書館の司書の先生と好きな本についてひたすら語るって言う…成田さんは?」



「視聴覚室で学年主任と生活指導と担任に嫌いなものについて聞かれるって言う意味不明な面接でした」



「でも、その様子じゃ結果は良かったみたいですね」



「森川さんも、」



「はい、今年も無事に真颯選には出れるみたいです」



「これからいよいよ選挙活動ですけど…」



「そうですねえ…成田さんの場合は、私たち持ち上がり組と違って名前が知らない先輩方も多いと思うんで、その辺り固めていくと良いと思います」



なんて的確なアドバイス…!



あたし、真剣に森川さん尊敬するわ。



「なるほど…じゃあクラス回りか、挨拶運動か…」



「クラス回りは、私もするつもりなんでご一緒しましょうか?」



「ぜひ!!!」



なんて出来た子…!



「あと、私今からハンコ貰いに行きますけど…」



「あ!あたしも行かなきゃ」
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