アンタ達、あたしの日常どこやった?
なんかすっごい楽しい感じにしたくて来たんだけど、真颯学園。
あたしのやりたかった事は、正直、すでに中等部で中原くんがやってしまっていて。
今さらなかなかいい手も思い浮かばず…
「はぁーあ…」
成田麻架、ここに来て少々ヘコみ気味です。
そんなあたしの耳に、ふと校内放送のメロディが飛び込んできた。
『1年Cクラス、成田・本橋。至急日誌を提出に来なさい』
あら、立花先生。ご指名ですか。
…って、今日あたしと本橋律日直じゃん…!
「日誌、帰りにアイツ出して帰るって言ってたのに…」
どうしたんだろ、間違って持って帰ったかな。
そう思いながら隣の席を見たあたしの手のひらからポロリとハンコが落っこちた。
「本橋…!!!」
あるんですけど。
机の上に、日誌。
しかも中見たら、今日のページ真っ白。
そうか…今日あたし朝から原稿と格闘してて。
アイツに全部たくしてたんだけど…あの馬鹿見事に忘れてたな…!
さすが、見た目通りの適当男…!
でも、今日のは任せっぱなしにしてたあたしも悪い。
慌てて日誌を開いたあたしは、急いで内容を書き込むと、職員室にダッシュしたのだった。