アンタ達、あたしの日常どこやった?
決戦、そして…
少々憂鬱な思いを抱えながら、あたしは教室に向かう。
「なあなあ、成田サン」
「…ハイ、何でしょう本橋くん」
はい来た。毎度お馴染み情報屋本橋律。
「朝から中原めぐって女同士の大戦争やったって、マジ?」
うーわ、今回のはだいぶ変な方向で広がっとるな。
「違います。諸事情で意見の食い違いでケンカになっただけです」
「え?でも相手は中原のファンクラブのリーダーだろ?」
「それとこれとは全くの無関係なんで。以下黙秘権行使します」
そのままぴしゃりと本橋律をシャットアウト。
しかし叩いちゃったのはまずかったかな、やっぱり。
後々、ややこしい事にならなきゃいいけど。
しかし、これでまたあたしの名前は変な風に広がってしまっただろう。
…このタイミングだと、喜んでいいのやら、何と言っていいのやら。
休み時間には、心配したのか真澄と森川さんが揃って様子を見に来てくれた。
「アンタ、また派手にやったみたいやなあ、麻架」
「おかげさまで、名前がまた広まりましたよ」
「そう言えば成田さん、聞きました?」
「何をですか?」