アンタ達、あたしの日常どこやった?

「…ええ、はい。やっぱり書記の辞令をいただきました」



昼休みに姿を見せた森川さんは、相変わらずのほわんとした口調で、あたしの問いにそう答えた。



…ちなみに後ろでは高津遥が杉村さんにはがいじめにされている。



「キツネ!真颯選で満足しただろ!早く俺に仕えるんだ!」



ああはいはい、勝手に言ってろ。



「じゃあ、放課後の会議にも」



「はい、呼ばれてます」



なんか気心知れた人が一緒、ってだけでほっとするあたし。



正直ちょっと不安だったのだ。



選挙のメンツ、全然知った顔居なかったし。



「でもあの選挙の人数だけじゃ真颯会動かせないよね」



「はい。なので、各委員会の委員長さんはそれぞれの委員会で決めていただきます」



「じゃあ実際に中原くんが指名したのは」



「私が聞いたところでは、副会長に成田さん、書記が私と2年生の水嶋先輩と言う方、会計に坂井先輩と言う2年生が入ってます」



まー、バランスよく盛り込んだ事で。



「でも正直、予算委員会に出席するのも採決するのも中原くんですし、書記の仕事も量は無いので、実質私達3人ですね、今年の真颯会役員」



…今、この子さらっと"2年は必要ない"って話しなかったか…?
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