アンタ達、あたしの日常どこやった?

「それよりはるる、締め切りは良いのかい?」



「う…余計な事を思い出させるんじゃない葵!」



おや、珍しく高津遥がうろたえている。



「キツネ!早く真颯会の仕事を覚えろよ!そして早く俺の仕事をやるんだ!」



「前者は頑張るけど、後半のは知りません」



毎回呪文のように仕事仕事言ってるけど、何の仕事なんだよ、全く。



今も締め切りがあーだこーだ言ってたし。



そんな事をあたしが考えている間に、高津遥はさっきの台詞を捨てセリフにするかの様に去っていった。



うーん、本当に毎回騒がしいヤツ。



「それじゃあ成田さん、放課後にまた」



「うん、会室で会おうね」



相変わらず、この学校ではあたしの予想外の事ばっか起こるなあ、と思いながら、あたしは放課後の会議を待つことにしたのだった。
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