有明の月
「もう一回やらせて!」


それから何回やっても、ゴールは決まらなかった。



「バスケ、つまんない」


あたしが言うと篠田くんは、あははって笑った。



「毎日、ここにいるの?」



「雨の日以外な」



あたしは、ちょっと赤くなってる自分の指を見ながら言う。



「明日も、来てもいいかな?」



「今日偶然早く起きただけなんだろ?」



そうだけど、さ…。

「明日も早起きする予感」



「なんだよ、それ」



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