秘密の子猫
彼は私に向かって微笑んだ。
そして私に言った。
『とって!』と。
その瞬間、彼がさっきまで首にかけていた青いタオルが私の胸元へと投げられた。

ライブ直後そのタオルは一度は私の手元から離れた。友達にあげてしまったのだ。
しかし今また私の手元にある。
なぜかって?
それは彼に怒られたから。彼というのは、彼氏ではなくタオルを私に投げてくれた彼。
まさかと思うが、その彼が今私の目の前にいるのだ。
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