シャープペンシル〜私の真ん中に先生〜
放課後。
みんな部活や塾の為、教室にはあたしと麻子の2人だけだった。
2人の手にはジュースと購買で買ったパン。
あたしたちは時々こうして、放課後に残って喋ることがあった。
「昼間の続き、教えてよ。」
「昼間?あぁきっかけ?」
「うん。」
少し開けた窓からは冷たい風とサッカー部の声。
あたしたちは外を眺めながら喋るのもクセだった。
「考えてみたんだけど…全っ然分かんなかった。」
「やっぱそんなもんだよね。」
ちらっと麻子の方を見ると切なそうな顔をしていた。
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