シャープペンシル〜私の真ん中に先生〜
「そういう麻子はどうなの?」

「うーん…あたしも分かんない!」



そう言って麻子はパンを一口かじった。




実は、麻子にも気になる人がいる。



「まっさんのどこがいいか、あたしにはさっぱりだけどね。」

「何で!?あの独特な声とかよくない!?」



まっさんこと正木先生は英語担当の先生。


“まっさん”というニックネームはあたしたちの中で勝手につけた。



正木先生は麻子の言った通り、独特の声をしてる。


だから面白がって真似をする生徒も少なくない。



「まっさんのこと好きな人なんて、麻子しかいないね。」

「その言葉、そっくりそのまま返すよ。」



その言葉に軽く麻子を睨んでみたが、麻子は気付いてないフリをして、ジュースを飲んでいた。




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