シャープペンシル〜私の真ん中に先生〜
「実は、今学期いっぱいでこの学校を去ることになりました。」
何を…言ってるの?
「俺は非常勤講師だから、1つの学校にあまり長くいないんだけど、この南高には…5年はいたかな?母校でもあるし、こんなに長く勤められて嬉しかったです。」
へぇ…卒業生だったんだ。
あたし…ほんとに先生のこと、何にも知らないんだなぁ…。
「このクラスは本当に良いクラスだと思います。授業態度も真面目だし。だから最後のクラスがこのクラスで良かった。」
あたしの気持ちも知らずに先生は淡々と話す。
その時、クラスの男子が「今日が最後なんですか?」と聞いた。
「いや、授業は来週が最後なんだけど…なんか今日が最後みたいな挨拶しちゃったな。」
先生がそう言うとクラスが笑いに包まれた。
ひとつも笑えなかった。
あたしは窓の外を見ながら誰にも気付かれないように静かに涙を流した。
気付いてしまった。
憧れではなく
本気で先生を好きなことに。
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何を…言ってるの?
「俺は非常勤講師だから、1つの学校にあまり長くいないんだけど、この南高には…5年はいたかな?母校でもあるし、こんなに長く勤められて嬉しかったです。」
へぇ…卒業生だったんだ。
あたし…ほんとに先生のこと、何にも知らないんだなぁ…。
「このクラスは本当に良いクラスだと思います。授業態度も真面目だし。だから最後のクラスがこのクラスで良かった。」
あたしの気持ちも知らずに先生は淡々と話す。
その時、クラスの男子が「今日が最後なんですか?」と聞いた。
「いや、授業は来週が最後なんだけど…なんか今日が最後みたいな挨拶しちゃったな。」
先生がそう言うとクラスが笑いに包まれた。
ひとつも笑えなかった。
あたしは窓の外を見ながら誰にも気付かれないように静かに涙を流した。
気付いてしまった。
憧れではなく
本気で先生を好きなことに。
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