シャープペンシル〜私の真ん中に先生〜
言えない想い
先生の最後の授業まであと2日。
あたしはもうすぐ定期テストが近いということもあり、残って勉強をしていた。
家にいると、どうしても考え込んじゃうからな…。
すると、友達2人が教室に入ってきた。
「あれ、亜未じゃん!まだいたんだ?」
この子は愛実。
中学からの友達。見た目は派手だけど、感情がすぐ顔に出るぐらい素直な子。
「勉強してるの?」
この子は友紀。
このクラスで同じになったのがきっかけで仲良くなった。スポーツ万能で頭も良い。クラスの委員長でもあるんだ。
「うん。家にいても、どうせやんないからさ。」
「だよね〜。あたしマンガ読んじゃうもん。」
そう言って愛実はあたしの前の席に座る。
「あんたは学校でも勉強してないでしょ。」
友紀はズバッと言いながらあたしの隣の席に座る。
「ひっど〜い!これでもちょっとはやってますぅ!」
「はいはい。分かりました。」
愛実と友紀は同じテニス部で1年の時も同じクラスだったらしい。
見た目も中身も正反対の2人だから、一見合わなさそうに見えるんだけど、お互い何故か気が合うらしい。
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