シャープペンシル〜私の真ん中に先生〜
「手作りの物貰うなんて何年ぶりだろうなぁ。」


先生はあたしに聞こえるか聞こえないかぐらいの声で言った。


その言葉と表情から、さっきの言葉は嘘ではないと感じた。





「じゃあちょっとここで待ってて。」


地歴講義室の前で先生はそう言うと部屋の中に入って行った。



時々、遠くの方で友達が通るのを見つけると何故か顔を隠してしまう。



別に何も悪いことはしていないのに…。



そんな自分の行動に少し笑った。





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