シャープペンシル〜私の真ん中に先生〜
教室に戻ると、麻子が駆け寄ってきた。


「どうだった!?何か貰った!?」


さっき先生に呼ばれていく所を見ていたらしく、興奮しているようだ。



「うん…まだ中は見てないけど。」

「開けてみたら!?」


その場で開けようと思ったけど、やっぱり止めてカバンの中に入れた。


「家に帰ってからのお楽しみにするよ。」

「えー!じゃあ開けたら教えてよ?」

「うん。メールする!」




この日は授業中に何度も何度もカバンを見た。



朝の出来事を頭の中で巻き戻しては再生し、また巻き戻す。


その繰り返しをずーっとやってた。




決して忘れることのないように、何度も、何度も。





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