シャープペンシル〜私の真ん中に先生〜
「ねぇ…ギリギリに来るとかはないよね…?」


「分かんない…。もしそうだとしたら困るし…。」



今、私たちがいるのは1階。


ここは職員室や保健室など、教室以外の部屋がある。


普段は人の出入りが激しい場所だけど、時間が早いのでまだ人もまばらだった。




みんなが来ないうちに早く渡したいのに…。




その時、私たちの真横を誰かが早足で通り過ぎた。



上下スーツに上はジャージを羽織ってる。


少しくせのある髪に銀縁の眼鏡。


背が高いからすぐに誰か分かる。



その姿を見た瞬間、あたしの心臓は跳ね上がる。



「ちょ、亜未!早く追いかけないと!」

「え、あ、うん!!」


麻子の声にはっとして、走りながら叫んだ。




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