シャープペンシル〜私の真ん中に先生〜
放課後、麻子と恒例の語り合いをした。
「亜未…意識がどっか行ってるから。」
サッカー部の練習を見ながら、物思いにふけるあたしを見て、麻子が言った。
「…何も話せなかった。」
「え?」
「もう一回ちゃんと話、したかったのに怖くて何にも出来なかった…。」
話に行こうと思えばいくらでも話せた。
でも、どうすればいいか分からなかった。
想いばかりが膨らんで、頭がそれについて行かない。
先生に対する気持ちが大きすぎて、自分でも戸惑っていた。
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