シャープペンシル〜私の真ん中に先生〜



ゆっくりと振り向くと、そこにはずっと会いたかった人がいた。



「先生…!」


「ごめんね。ちょっと遅れた?」


「全然!!私も今来たところです!」



本当は30分前に来てたなんて、言えないよ。




っていうか…当たり前だけど、先生私服だ…。



メガネもいつもの銀縁メガネじゃなくて黒縁だし、スーツのときと雰囲気が全然違う。



やばいよ…これ以上ドキドキしたら、心臓持たない…。




「じゃあ…行こうか?」


「はい!!」




こうして休みの日に、私服姿の先生と街を歩くのが不思議で、夢の中にいるようだった。





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