シャープペンシル〜私の真ん中に先生〜


車はどんどん山道に入っていく。



途中、桜がもうすでに咲いている木がちらほらとあった。



「何ていう桜かな?」


「やっぱりソメイヨシノじゃないですか?」


「じゃあそれ調べてくるの宿題ね。」




それって…またメールしてもいいってこと?



少しにやけた顔を隠すように、窓の外の景色に目を向けた。





しばらくすると車は「展望台」と書かれた案内板が書いてある駐車場に止まった。



「展望台?」


「降りてみようか。」



車を降りてすぐ目の前に絶景が広がっていた。


さっきの公園での景色もすごかったけど、山の上だけあって見え方が全然違う。



市全体が見えているんじゃないかと思うぐらい広々とした景色だった。





.
< 89 / 91 >

この作品をシェア

pagetop