Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~
たくさんの疑問が溢れ出して、紅虎の腕にしがみついた。
紅虎はウザそうにあたしの手を払いのけると、しょーがねぇーなーと結構などや顔で椅子にどかりと座った。
「昨日の朝、サンゴを病院に連れて行く時、ゴミ箱の近くに丸めてあったこれを見つけた」
そう言うと紅虎はテーブルの上にくしゃくしゃの紙を置いた。
「これって・・・」
サンゴちゃんがもらった桃井くんからの手紙だった。
インクが滲んでいる部分もあるけれど、内容は解る。
携帯の番号も・・・
「まさか、電話したの?」
「した。サンゴに何したんだって言ってやったさ」
うわ~、そこまでの行動力、あたしにはない。
「そしたらさ、アイツ吐いたんだ。僕、サンゴさんが好きなんですって」
「え?」
紅虎から聞いた話によると、桃井くんはいつもプールに行くグループの中で、イジメにあっていたらしい。
なよなよした性格なのが、キモいと馬鹿にされ、何も言い返せないのをいいことに、グループの中でオモチャにされていた。
グループがよく行くプールで見つけたのがサンゴちゃん。
がっちりとした体型に蛍光ピンクのブーメランパンツ、目立たないわけがない。