Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~
「サンゴも変な所で女っぽいから、リーダー格の奴が、ゲイなんじゃないかって気付いたらしい。それで、面白がって、桃井竜平にあいつをからかってやろうと命令したみたいだ。罰ゲームだとか言って」
「そういえば、プールで会った時、レースしてた。負けた桃井くんが罰ゲームって言われてた。罰ゲームってこのことだったんだ・・・」
その後、沈められてたからそれがてっきり罰ゲームだと思ってた。
じゃれてるだけだって思ってたけど、彼はグループの中で苦しんでたんだ。
「罰ゲームは月曜日の夜10時に決行された。あいつがサンゴの前に現われたのを合図に茂みに隠れていた5人が一斉に飛び出てきて、噴水の前に突き落としたんだ。結構、暴言も吐いてたらしい」
「ひどい」
「暫らく噴水の中でサンゴは殴ったり蹴ったりされてたみたいなんだけど、気を失ったら、逆に焦ったみたいだ。慌てて逃げ出した。その後、サンゴは目覚めて自力で帰って来たみたいだ。夜になると人通りがめっきりなくなるからな、あそこは。おまけにあそこだけ防犯カメラもない」
「それで、桃井くんはその時どうしてたの?まさか、一緒にサンゴちゃんを?」
「No way.あいつは怖くなって茂み隠れてたらしい。あいつらが去った後、サンゴを噴水から引っ張り出して、気付くまで隠れてたらしい」
それがあの日の真相だ。
「で、ややっこしいのが、アイツが実はサンゴのことが好きだったみたいなんだ。何回かプールで会ってる内に気になってたらしい。謝りたいって言ってきたんだ」
「それで今日来たの?」
「午前中なら家にいる。謝りたいなら10時にシェアハウスの前に来い、決めるのはお前次第ってな。でも、アイツの中ではもう決心がついたみたいだ」