Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~
真っ赤な革張りのソファで横になっていた男がむくりと起き上がった。
ソファの前にある大画面の液晶テレビにはゲームの画面が止まっている。
無精ひげを生やし、小豆色のダサイジャージを来た男がダルそうな顔をしてこちらに歩いて来た。
この人がオーナー?
何かだいぶイメージと違うんですけど・・・爽やかで瞳の色とかキレイな茶色のハーフ顔を想像していたのに。
紙はボサボサで、目は切れ長の一重でどっちかっていうといかにも日本人っていう感じ?
イケメンって言ったらイケメンの部類に入るのかもしれないけれど・・・期待外れもいいところだ。
「虎、今日引越してきた俺の妹、花だ。花、こちらこの家のオーナーで俺の友達の檜山紅虎(ひやまべにとら)」
「は・・・初めまして」
ベニトラ・・・本名ですか?
すごい名前なんですけれど。
私を見る切れ長の目が睨んでいるように見えて、おそるおそる呟いた。
紅虎は屈んで私の顔を覗きこみ、
「何だ、葵の妹って言うからどんな美人かと思ったら、色気のねぇガキじゃんか」
とお兄ちゃんに言い放った。