Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~


 「じゃあ、貰おうかな・・・」


 奈々にマグカップを渡すと、照れたように下を向いて、


 「ありがと・・・おやすみ」


 消えそうな声で呟く。


 いつも文句ばかりの奈々に初めてありがとうって言われた。


 嬉しいはずなのに、元気のない奈々の顔を見ていたら逆に心配になった。




 今日も雲1つない快晴が広がっている。


 バイト前に洗濯を済ませようと、朝ご飯を食べてから洗濯機を回しておいた。


 出掛ける準備をしてリビングに向かうと、脱水完了を知らせる機械音が鳴った。


 グッドタイミング!


 洗濯物を干して、ゆっくりとお茶をする時間の余裕もある。


 洗濯カゴを持って裏庭に出ると、紅虎が芝生の上に佇んでいた。


 「おはよう、何してるの?」


 服にハンガーを掛けながら物干し台に干していく。


 下着の入ったランドリーバッグは部屋に干すから、洗濯物を入れてあるバスケットに奥に突っ込んだ。


 「いいぞ、ロミ。その目線だ」


 どうやら携帯のカメラでロミを撮っているらしかった。

 
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