Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~
「ダメ、全然、反応ないわ」
首を振ってサンゴちゃんが戻ってきた。
奈々のために淹れた紅茶のティーポットは中身のまま、ソファの前のローテーブルに置かれた。
すでに4人分のカップが置かれた。
サンゴちゃんがため息をついてあたしの隣に座った。
「で、どういうことなの?」
小豆ジャージに着替えた紅虎は腕を組んで、少し考えていたようだったけれど、口を開いた。
「○○の歓楽街に行ったんだけど・・・」
「何でまたそんな所に?」
「まさか、紅虎もそういう店に行ってるの?」
「No way. たまたま知り合いがあの付近でGirl's barをオープンさせたっていうから、開店祝いの花を届けに・・・つぅか、飲むつもりだったら車で行かねぇし」
「へぇ」
冷めた目で紅虎を見ていると、
「別にいやらしい店じゃねぇよ。ってそれは別として、そしたらビラを配ってる奈々に鉢合わせしたんだよ。結構、ヤバイ店だったからびっくりして。つい、連れて帰って来たんだよな」
「ヤバイってヤっちゃうような店なの?」
「サンゴちゃん、花の前でそういう話は止めてくれるかな?」