Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~
翌朝目覚めるとまずリビングに向かった。
「おはよう、サンゴちゃん。奈々は起きてる?」
「おはよう。まだよ。丁度、朝ご飯の仕度終わったから、部屋覗いて見る?」
良かった。
今日はバイト休みの日だからうっかりアラームをかけるの忘れてた。
目が覚めた時にはいつも朝ご飯を食べる時間を過ぎていた。
みんな昨日は遅かったから今日は寝坊しているみたいだ。
「奈々、起きてる?」
エプロン姿のサンゴちゃんが扉をノックする。
返事はなかった。
「奈々、そろそろ起きないと、遅刻するわよ!」
サンゴちゃんが激しく扉を叩く。
もしかして、すでに部屋にいないとか・・・あたしたちと顔を合わせるのが気まずくて、早くに会社に出掛けたとか・・・サンゴちゃんが扉を壊す勢いで扉を叩いている。
カチャリと内鍵を外す音がした。
「・・・いいかげんにしてよ。会社にはもう行かないの。辞めたから」
菫色のナース服のまま、奈々が青白い顔をして、目の前に立っていた。
「辞めた?」