Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~
「正確には、今、有給休暇中。って言っても、身辺整理も終わって、出社することもないんだけれど。有給切れたらそこで終わり」
「どうして?結構、いい会社なんでしょ?就職難のご時世に・・・」
「別に受付嬢なんて代わりいくらでもいるでしょ?」
さらりと奈々は言う。
「だからって何でピ○サロなのよ」
「だって、お金必要だし・・・キャバクラで働いてたら客の1人がもっと稼げるとこ紹介してやるって」
「最近、夜出掛けてたのって働いてたんだ・・・」
「どうしちゃったの、奈々。お金のために体売るような子じゃないはずよ」
「まだヤってない。虎ちゃんに止められたから。昨日が初出勤だったけど、虎ちゃんが店に怒鳴り込んで大変だった。きっともうクビになってる」
「そういう問題じゃないの!」
サンゴちゃんが感情的になってきた。
奈々もイライラした様子で唇を噛み締めてた。
ここで空気がもっと気まずくなるのは嫌だったけれど訊かないわけにいかなかった。
「数日前、奈々が公園で男の人と会ってるの見かけたよ。もしかしてあの人と関係ある?」
奈々の大きな瞳が更に大きく開く。
「・・・話、聞いてた?」