Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~


 「買って貰ったって家を?」


 「虎のお父さん、起業家で向こうで名の知れた人らしいんだ。車庫に泊まっている車見たろ?大学生なのに外車、しかも新車って・・・かなりのお坊ちゃんだと思う」


 話を聞いてるとすごそうだけど、さっきの小豆ジャージかと思うと腑に落ちない。


 「最初は中古の物件をリフォームする時に、部屋それぞれに色をつけたらしい。虎の思いつきでね」


 いざ1人暮らしを始めると、今度は1人が寂しくなったらしく、友達のお兄ちゃんに一緒に住もうと誘ったのだ。


 シェアハウスをするに当たって、住人のルールを作ったのはお兄ちゃんで、住人から集めた家賃で公共料金や雑費の管理も手伝っているらしく、小豆ジャージがオーナーだって言っても陰の支配者はお兄ちゃんのような気がしてきた。


 「それで、他の住人を虎自身が連れて来たり、余っている部屋にインターネットで募集かけたりして、結果、今ある6部屋が満室の状態だ」


 「もしかして、食器の色ってそれぞれの色で揃えているの?」


 さっき案内してもらったキッチンの食器棚を思い出した。


 「当たり!」


 お兄ちゃんは指を鳴らし、笑った。


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