Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~


 少しずつ、辛かった恋や仕事が過去のことになってくれればいいのになって思う。


 「たまにボーっとしながら物思いに耽ってる時があるから、やっぱりまだ思い出すのかもね。今はゆっくり休んでって、なるべく外に連れ出すようにしてるんだけど」


 サンゴちゃんが言ってた。


 あたしもバイトが休みの日は「女子会」と表して、3人で買い物に行ったり、カラオケに行ったりしていた。




 (Hello,everyone. 夜8時 リビング 集合  トラ)


 その日、紅虎からのメールに気付いたのは、バイトが終わって着替えをしていた時だった。


 紅虎から初メールはシェアハウスメンバーへの一斉送信だった。


 しかも、単語のみの暗号みたいなメール・・・微妙。




 PM8:00


 リビングのテーブルに5人が揃った。


 5人が向かい合わせでテーブルに座ってるなんて初めての事かもしれない。


 「で、全員集合させるなんて、どういうことなの?虎ちゃん」


 サンゴちゃんが人数分の紅茶を淹れながら訊ねた。


 腕と足を組んで、誕生日席に座っていた紅虎はテーブルに肘をつき、手を組んだ。


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