Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~
「That's right! But, don't worry about it.上手くやれば大丈夫だ。サンゴはでかずぎて目立つから、運転係だ。当日、スクラップ寸前のボロ車を知り合いから借りてくる。サンゴは会社の近くでスタンバって、作戦が成功したら速やかに俺たちを拾って逃げて欲しい」
え~それもそれで地味な役回りね~仕方ないけどとサンゴちゃんは不満そうに口をすぼめた。
「葵と花は地下駐車場に行って、警備室を乗っ取ってくれ」
「え?何さらりとんでもないこと言ってんの?」
お兄ちゃんが眉をしかめた。
「No worrys. 内通者、奈々の同期の営業部の鳩羽(はとば)くんがあらかじめ、下剤入りのコーヒーを警備員のみなさんに差し入れしてくれる予定だから。警備員がトイレに駆け込んだところを乗っ取ればいい。役割は社内にある防犯カメラを一時停止させることと、俺が合図を出したらこのDVDを社内案内の代わりに流すことだ」
「何のDVD?」
「教えない」
あたしの問いを瞬殺し、紅虎はテーブルの上にDVDを置いた。
中身が何かは当日のお楽しみらしい。
「作戦の決行時間は明日の午後1時から来客が到着するまでの時間だ。1時5分前に会社の前で内通者の鳩羽くんと落ち合う。決行後は速やかにその場を立ち去る。OK?それと、気分を盛り上げるために、ユニフォームを用意してみた」
そう言うと、紅虎は足元の袋をテーブルの上に置き、中身を1人1人に渡していく。
黒にダークグレーの細いストライプが入ったパンツスーツに黒いネクタイ。
白いシャツ・・・シャツはそれぞれのルームカラーになっている。