Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~
逆に目立ちそうな気もするけど。
紅虎が服のサイズ訊いてたのってお揃いのスーツを新調するためだったんだ。
「ちょっと怖いけど、ドキドキしてきたわ~」
サンゴちゃんが配られたスーツを握りしめて笑った。
「これで、全て終わる・・・」
奈々は意味深にぽつりと呟いた。
作戦の決行日は快晴だった。
お店の定休日の木曜日、お兄ちゃんと紅虎は午後からの講義を休んだ。
昨日の夜は緊張してよく眠れなかった。
夜中、ハーブティーで気持ちを落ちつかせようと、リビングに出たら、同じく眠れないサンゴちゃんと奈々と鉢合わせした。
結局、3人で映画を見ることにして、気付いたら朝で3人ともソファで寝てた。
午前中のうちに紅虎が知り合いから借りてきたバンを門扉の前に横付けした。
作戦が終わったら、スクラップ工場に直行するバンは、外装がボコボコで奈々の会社まで辿り着けるか不安だった。
スーツに着替え、リビングに集合した。
新しいスーツに袖を通したら、気持ちが引き締まり、眠気が吹っ飛んだ。
指紋を残さないように手にフィットした手袋もはめる。