Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~
私だけ解らないわ、ずる~いとサンゴちゃんが文句を言う。
笑い合っていると、紅虎の携帯が鳴った。
メールをチェックした紅虎の表情が硬くなった。
「奈々がヤバイ。俺、行ってくるわ」
隣にいるあたしを押し退けて、ドアを開けるとバラ園目掛けて走って行った。
「奈々、本当は俺のこと今でも好きなんだろう?あの日、解ったんだ。俺の体は奈々じゃないとダメなんだって」
「あの日はどうかしてた。アヤメを選んだ紫村さんのこと、やっぱり許せない。何度も言ってるでしょ、もう会わないから、最後にお別れを言いに来たの」
「嘘だ。仮に結婚しても心は奈々のものだから。な、俺たちは愛し合ってるんだから」
バラ園のベンチに奈々と紫村さんが座っていた。
金次くんは外回りをしている紫村さんの後を尾行していたらしい。
この公園で休憩している所で紅虎に連絡したのだ。
「はいはい、いい加減キモいから辞めてくれる?」
「誰だ?」
「虎ちゃん!」
「俺、奈々のカレシだから。もう、お前に用はないってことなんだけど?あんまりしつこいと警察呼びますよ。エイギョウブホープのシムラさん」