Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~
「それで全国を旅して絵を描いてるの?まだ会ったことないけど、ステキね~」
「あれ?義男も面識なかった?」
「だって、私が引っ越してきた時にはすでに旅に出てたんですもの」
「廊下とかリビングとかに飾ってあるのだって、彼の絵よ。虎ちゃん、彼の才能に惚れていて、是非、家に来てくれって言ったくらいなんだから」
「そんな・・・パトロンじゃあるまいし」
「ね、間草さんってどんな人なの?」
どんな人ってね~奈々は腕を組んで首を傾げる。
「メガネ・・・」
「それだけ?」
「オタクそう、根暗、ダサい、ガリガリ・・・」
「ほとんど悪口じゃないの!」
「だって、全然タイプじゃなかったから、印象が薄いというか、気付いたらどっかにふらっと出かけちゃうし」
奈々にめちゃくちゃに言われて可哀想。
まだ会ったことのない間さんに同情する。
奈々の携帯が鳴り、もしも~しと甘えた声で電話に出る。
テレビを消して、自分の部屋へと戻って行った。
電話の相手は鳩羽さんらしい。