Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~
「あの女に聞いたのが間違いだったわね。イケメンにしか興味ないから」
サンゴちゃんが毒づく。
奈々もお得意の毒舌が出るようになったってことは、この間のこと吹っ切れたのかな?
嬉しいような悲しいような変な気分。
「これで住人が全員揃うんだね」
全員揃って、パーティーとか飲み会とか出来たらいいんだけど。
「義男、鳩羽くんがバイト前にご飯奢ってくれるっていうから、もう行くね」
化粧をした奈々が再びリビングに顔を出した。
以前は男受けしそうなフェミニンな感じの服を選んでいた奈々だけれど、会社を辞めてからラフな格好が増えた。
今日はシャーベットカラーの薄手のジャケットにショートパンツ。
スタイルがいいから何を着ても似合うけど、今の奈々の方があたしは好きだ。
「最近、何かって言うと鳩羽くんと会ってるわね。付き合ってるの?」
「違うわよ。そういうんじゃないの、鳩羽くんとは。会社辞めて落ち込んでないかって心配してくれてるの」
サンゴちゃんがニヤつきながら訊ねると奈々はあっさりと答えた。
「2人、似合ってると思うけどな。鳩羽さんいい人だし」
「そんなのあんたに言われたくても知ってるわよ。鳩羽くん、いい人だけど、顔がいまいちなんだよね~」