Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~
「サンゴちゃんはこの家に来てどれ位になるの?」
「3ヶ月位かしら?私、以前はレストランの厨房で働いていたんだけれどね、虎ちゃんがそこの常連さんだったの。その時、仕事を辞めようって思ってた時で、住み込みだったから、家がなくて困ってたら、虎ちゃんがここに連れてきてくれたのよ」
虎ちゃんは私の恩人とうっとりした眼差しで、サンゴちゃんは空を見つめていた。
へぇ~、あの小豆ジャージがねぇ・・・初対面の印象が最悪だったせいか、どうでもいいなと思ってしまう。
もちろん、そんな風に顔に出さないけれど。
サンゴちゃんは冷蔵庫に食材を詰め込むと、ピーチティーを淹れてくれた。
ほんのり香る桃の香り甘い蜂蜜が溶けて、おいしい。
「何の花?」
サンゴちゃんテーブルに花瓶を置くと、英字ペーパーを解き、小さく黄色のふわふわ花のついた枝を生けた。
「ミモザよ。かわいいでしょう?」
「サンゴちゃんは花が好きなんだ」
へぇ、見かけによらず、心は乙女なんだね。
うん、かわいいと頷いた。