Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~


 程なくして、車のエンジン音が聞え、あっという間に走り去ってしまった。


 あまりのあっけなさに開いた口が塞がらない。


 サンゴちゃんに歓迎パーティーをしてくれるって言われて、嬉しさの絶頂だったのに、アイツの「俺、無理、パス」で一気に気分が下がった。


 こっちだって、あんな奴になんか歓迎されたくないよ、バーカ!と言いたい所だけれど、オーナー様なので暴言はぐっと堪える。


 喉元まで出かかった怒りをどうにか飲み込む。


 紅虎のことはほっておいて、他のみんなとパーティー楽しむもん!と気持ちを切り替える。


 玄関で物音がした。


 お兄ちゃんが帰ってきたみたいだ。




 お兄ちゃんは両手にビニール袋と6本入りの缶ビールの箱を持って、リビングに入って来た。


 「途中で奈々からメールあって、今日帰り遅いからごはんいらないって」


 「奈々さんって?」


 「Room3の住人よ、生意気な女よ~」


 ふくれっ面になりながら、サンゴちゃんが答える。


 「虎ちゃんも出かけるって」


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