Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~


 お昼も近くのファーストフード店で済ませようとテイクアウトしてくるとサンゴちゃんが食卓に花を生けていた。


 「サンゴちゃんは普通のハンバーガーセットで良かったんだよね?」


 「そうそう、ありがと~。お腹すいちゃった。食べましょ~」


 2人でソファに座って、テレビを見ながらハンバーガーを食べた。


 サンゴちゃんは深夜のバイトを始めてもこの家の主婦としての仕事を完璧にこなしてた。


 お昼を食べたら夕方まで仮眠して、晩ご飯の準備をして、バイトへと出掛けて行く。


 週5日はバイトに入っているので、最近はすれ違うことも多くて、少し寂しい。


 奈々もそうだけど、女子会やってた頃が少し懐かしくもある。


 みんなそれぞれやりたいことのために頑張っているんだから仕方のないことなのだけれど。


 「うわ、ステキなドレスね~」


 テレビを見ていたサンゴちゃんが感嘆の声を出した。


 「ジューンブライド特集か。サンゴちゃんドレス着たいって思うの?」


 「まさか、ステキだとは思うけれど、着たいとは思わないわよ」


 (欧州の慣習ではサムシング・フォーを花嫁が身に付けると幸せになれると言われております。サムシング・オールド、何か古い物。サムシング・ニュー、何か新しい物。サムシング・ボロウ、何か借りた物、サムシング・ブルー、何か青い物・・・)


 「結婚式で使う物ってステキな言われがある物が多いわよね。男の人が胸元につけるブトニアだって、愛の印に花嫁のブーケから1輪ってことだし」


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