Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~
「へぇ、ロマンティックだね~」
「奈々、いつの間に」
いつの間にか奈々がソファの後ろに立っていた。
ポテト頂戴と手を伸ばす。
「奈々もウェディングドレスに興味あるわけ?」
「そりゃあるわよ。女の子だもん」
奈々は冷蔵庫から牛乳を取り出し、グラスに注いだ。
「あ、そういえば、花に渡したいものがあったんだ」
と思い出したように部屋に戻って行くと、すぐに色紙を片手にソファに座った。
「じゃ~ん」
「これって笹森亮太くんのサイン?ありがとう、奈々~」
「相変わらず、奈々の所に来るんだ?」
「でも留学するって言ってたから、暫らくは会えないかな。だから記念にと思ってもらっておいたの」
亮太くんの坊主謝罪の一件はだいぶほとぼりが冷めたみたいだ。
活動を自粛している亮太くんがメディアへの露出が一気に無くなったせいもあるかもしれない。
ずっと忙しかったから、今はゆっくりと前から興味のあった語学留学をしてみたいと単身、ニューヨークに旅立って行ったそうだ。
「あたしが貰っちゃっていいの?これって奈々にあげたものなんじゃ?」