Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~
お兄ちゃんは子供たちの輪の中に入って、餌付けをするお姉さんの姿を熱心に見ていた。
草さんがいないと辺りを見回すと、巨大なタコを観察していた。
2人共、自分の世界に入ってるな。
暗闇に光を浴びてぷかぷかと浮かぶクラゲの水槽でだいぶ時間を使ってから、順路に沿って歩いて行くと、今度は熱帯魚のコーナーに出た。
気付くと草さんがまたいない。
「クラゲの所にまだいるんじゃないかな?子供じゃないし、迷子になることはないよ」
お兄ちゃんにそう言われて、あたしたちは先に進むことにした。
赤・青・黄色と鮮やか色をした魚が岩やサンゴの間を泳ぎ回っている。
いたいた、カクレクマノミ、思ってたよりもだいぶちっちゃい。
「ママ、○モいたよ!」
同じ水槽を眺めていた隣の男の子が赤と白のカクレクマノミを見つけて声を上げた。
「本当だ。いっぱいいたね。パパもいるかな?」
「いたよ!」
幼稚園児くらいなのかな?
かわいい。
男の子の後ろにキレイなお母さんが男の子を抱えながら立ち、男の子が指差す方を一緒に眺めていた。