Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~


 「○リーもいた」


 「いたね」


 親子の会話にほっこりとした気分になった。


 お母さんと目が合うと、にっこりと笑って会釈をしてくれた。


 清楚で感じのいい奥様だ。


 彼女の肩を中年の男の人が叩き、短い会話をした後、そろそろ行こうかとお母さんは男の子に声を掛けて、3人はその場を離れて行った。


 夫婦?なのかな。


 男の人とはだいぶ歳が離れている気がするけど・・・男の子は2人の真ん中で2人と手を繋いで、男の人に笑顔を見せていた。


 歳の差婚って流行ってるもんね。


 幸せそうで羨ましい。


 後ろを振り返ると、さっきまで後ろにいたお兄ちゃんの姿がなかった。


 草さん然り、君たちって自由だよね?


 「もぅ、子供じゃないんだから、勝手にいなくならないでよ!」


 ぶつぶつ文句を言いながら、順路を戻った。




 クラゲの水槽の前で食い入るようにクラゲが泳ぐ様子を眺めている草さんの肩を叩いて、そろそろアシカショーが始まるから行こうと誘った。


 お兄ちゃんは熱帯雨林に住む魚のコーナーで水槽と壁の隙間にぴったりとはまるような不思議な体勢でアロアナを見つめていた。


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