Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~
ざぁざぁ雨の降る公園の中を金次くんと歩いた。
公園内にはアジサイが植えられていて、まだ緑色の花が雨に打たれている。
紅虎にメールを送ったものの、返信は無かったけれど、金次くん1人くらい増えたっていいよね?
金次くんだって「チーム紅虎」の一員だし。
ステップを上がり、玄関の扉を開けると、リビングはすでに明るくて、音楽が流れていた。
見知らぬ靴が玄関に並んでいる。
住人以外の人も来てるみたいだ。
濡れた傘を傘立てに入れ、金次くんに来客用のスリッパを出す。
楽しそうな笑い声が聞こえてきて、嫌な予感がした。
花見の時の泥酔した3人の姿を思い出したのだ。
「もう始まってるみたい。忠告するけど、紅虎は酔っ払うと絡んでくるから注意してね」
うん、解ったといつもの爽やかな笑みで受け答えると、金次くんはさっさとリビングに向かってしまった。
待ってよと自分の部屋に荷物を投げ込んで、金次くんの後を追う。
「あ、花、おかえり~。金ちゃんも久しぶり~」
最初に出迎えてくれたのはサンゴちゃんだった。
頬がちょっぴり赤くなっているものの、まだ意識ははっきりとしているみたいだ。