Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~


 「お兄ちゃんが留学するって前から知ってたの?」


 「まぁな、学校同じだし・・・また怒ってんの?あたしに内緒にしてたとか言って」


 「まさか、そんなこと思ってないよ」


 ちょっとは大人になったみたいだなと紅虎は鼻で笑う。


 「今日の飲み会楽しかった。お兄ちゃんが行っちゃう前にまたみんなで集まりたいな」


 紅虎はビールを一口含んで、まあ機会があったらと答えた。


 紅虎はさっきから何か考えているみたいで、暗闇を見つめながら、ライターを左手でカチカチと鳴らしている。


 右手に持っているタバコを吸うのを忘れているらしく、どんどん灰が積もっていく。


 「お前さ、いつもと違うと思わないか?」


 「何が?」


 「・・・葵の様子」


 紅虎がぽつりと呟いた。


 「いつもと違うってどう?」


 「わかんねぇけど、一緒に話しててもかみ合わない。ココロココニアラズだ」


 そうなのかな?


 学校生活と留学の準備とバイトも続けてるし、忙しいのは知ってるんだけど、疲れているのかな?


 そういえば・・・

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