Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~
「先週の休みにお兄ちゃんと草さんと3人で水族館に行ったんだけど、途中から無口になって様子がおかしかった。友達に急用で呼び出されたって先に帰ったし」
「そうか、俺も今回の交換留学の話を葵から聞いた時に、冗談で、オーストラリアに一度行ったら帰って来たく無くなっちゃうかもなって言ったらさ、「それもいいかもしれない。ここいるのは辛いから」って言ったんだ。つい口に出たみたいで、まずい事言ったって思ったのかその後言い訳してたけど」
そう言ったきり紅虎はまた黙り込んだ。
確かにその言動はおかしいかも。
お兄ちゃん、何か嫌な事でもあったのかな?
「I think・・・女だな」
ぼそりと紅虎が呟く。
「お兄ちゃん、彼女いたんだ?」
「I don't know.前の彼女の相談はよく受けてたけど、去年の夏くらいにbreakupしてたしな。最近はどうなっているのかは知らん」
「男同士で恋愛の話とかしないの?」
「しないこともないけど、最近、葵とろくに話してなかったし・・・あ」
いきなり紅虎が声を上げた。
何かを思い出したらしい。
「そういえば、年上のホステスと知り合ったって言ってたことがあったな。バイト先の近くのスナックだって言ってたっけ?花が引っ越してくる前の話だ」
年上、ホステス、スナック・・・お兄ちゃんには不釣合いな気がするけど。