Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~


 両手に四角いプレートを持ち、プレートの上にはウィスキーのボトルと炭酸水、それとオレンジジュースが乗っている。


 彼女の後ろからさっきのホステスが現れ、柿ピーの入った小皿を紅虎の前に突き出すと、彼女の肩に両手を置いて、


 「うちの看板娘、サファイアちゃんだよ」


 と歯茎が全部見える程、口を大きく開けて笑った。


 
 サファイアちゃんは群青色にスパンコールをあしらったロング丈のキャミソールワンピースを着ていた。


 肌が透き通るように白く、アップした髪から項にかけてのラインが女のあたしから見てもセクシーだった。


 華奢な腕とか、遠慮がちに微笑む姿とか、こういう女の人を男は守りたいって思っちゃうんだろうな。


 「サファイアです。よろしくお願いします」


 と丁寧なお辞儀をすると、サファイアちゃんは紅虎の隣に座った。


 サファイアちゃんは清楚な感じの美人で、誰かに似ている気がした。


 誰か芸能人だったかな?思い出せない。


 「ママやってます。ルビーよ」


 あたしたちを出迎え、案内してくれたしゃがれ声のホステスがこのパブのママらしい。


 だからお店の名前がルビーの部屋なのか。


 ルビーママはあたしの隣に座った。


 近くで見ると結構な迫力で、睫毛をかなり盛っている。

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