Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~


 あ、そうと半笑いで紅虎は私の顔を覗きこむ。


 「一緒に食うか?Lサイズ頼んじゃったからたぶん1人じゃ食いきれねぇし」


 「いいんですか?」


 つい、満面の笑みで反応してしまった。


 犬みて~と笑う紅虎にコイツ性格悪いんだったと昨日のことを思い出した。


 紅虎はテラスのテーブルの上の英字新聞を持ち、タバコを消すと、家の中へ入って行く。


 どうしようかと戸惑っていると、「いらねぇの?」と聞かれ、「いります」と答えて後を追って部屋の中に入って行った。


 

 リビングのソファにどかりと座ると、紅虎はピザの箱を開いた。


 「葵妹、皿と冷蔵庫にオレンジジュースあるから、2人分持ってきて」


 いきなりパシリ扱い?


 う~、嫌な奴。


 グラスと皿は食器棚の中、確か部屋の色に合わせてあるんだよね?


 赤と白の食器を選ぶ。


 みんなの共通冷蔵庫からオレンジジュースを取り出す。


 グラスに注ぐと、リビングへ戻った。


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