Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~
「お父さん、あたしの事心配してるの?」
「そうよ。お父さん古いタイプの人だから、自分が言った事、間違ってたって訂正出来ないけど、花の進路を勝手に決めてきた事を悪いと思ってるのよ。花が爆発しなかったら解らなかっただろうから、お互い勉強になったわね」
「お父さん、本当に悪いって思ってる?」
「口にはしないけどね。面倒臭い人なのよ。でも、20年以上連れ添ったお母さんには解るの。絶対よ」
「・・・お母さん、ごめんね」
勝手に家を出て、迷惑をかけて。
専業主婦のお母さんみたいになりたくないなんて言って。
「あと、ありがとう」
親元を離れて気付いた事、お母さんはいつも家族のために一生懸命だった。
ご飯を食べたり、部屋がキレイだったり、いい匂いのする洗濯物も、テスト前の夜更けに淹れてくれるミルクティーも当たり前だと思ってた。
そんな自分が恥ずかしい。
まだ自分が将来何になりたいか模索中だけど、あなたの娘は日々、大人への階段を上っております。
「何よ~、急に改まって~。そうだ、あのね、子供たちがいなくなって家が広すぎるってね、わんこを飼い出しだのよ。ブルースターっていうの。ミニチュアダックスフンドの毛の長い奴。色は黒」
「ブルースター?変な名前」
ぷっと吹き出す。